もしかして、森保監督の最大の挑戦は選手の自主判断を育てることだったのではないだろうか?
試合中のほぼ全てを選手が判断して勝利出来るチームを作ろうとしたのではないだろうか?
試合中の判断とは、陣形調整・ラインの上げ下げ・ショートパスでいくのか・スルーパスで走らせるのか・攻め時や守備固め・選手交代等々、細かな事象から全体に関わる戦略までの多くの事を選手主体でやらせたのではないだろうか。
しかし、結果的にはバランスを崩してピッチ上で判断力がショートしてしまったのだ。
ある意味では、ジーコ監督オシム監督と同じ理想を掲げて、ジーコJAPANのW杯中と同じように選手に任せ過ぎたという点で結果が出なかったのではないだろうか。
そのように考えれば、「あの時、あの大会で躓いたので今では上手く出来るように改善した」と言えるようになっていて欲しい。
改善点としては守田選手の言うように、基本方針の共有は増やして双方向のコミュニケーションを取れるようになるべき。
選手主体で戦う場合に求められるコーチングとは? 多分、交通整理だろう。
相手の狙いの共有・自分達の現状把握の共有・攻めと守りの改善点の共有と確認・全体的な方針の共有・個別具体的な調整(陣形変更などと交代者の決定) などを行うさいに戦術ボードや映像などで情報共有しやすくする。
そして、監督の言うように全てに対応出来る細かなプランをいくつも用意することはいらないかもしれないが、毎試合2.3個は大雑把でも戦い方を用意しておくほうが後々も積み重ねで多くの出来事に対応出来るようになると思う。
コーチングする対象は1人1人のメンタルや技術というよりも、どんなサッカーをして欲しいのかというビジョンを11人で共有する事と実現させるための手段や方法を提示して、試合中も修正点改善策を叫び続けることが大事だ。(上手くいかない事を続けるよりも上手くいくかもしれない道を追求するほうが90分+αには必要だと思う)
監督は進み続けないといけない、学びと実践の連続に終わりはない。主体的に動いて欲しくても選手に丸投げになってはならない。何とかしてバランスを見つけて欲しいところだ。